2010/04/20

4月17日

早い午後のフライトで成田へ。成田から伊丹へ。18日夜に大阪に着く。
18日には「日曜美術館」の放映があったのだが、結局観なかった。録画してあるので、後日観ることにしよう。
雨のNY
*雨のNY風景


4月16日

午前、チェルシーの画廊をまわり、お昼前にルーリングオーガスティンに行く。
ローレンス、ローランド、バネッサ達と大舘さん、私とで、全体会議。いくつもの展覧会の可能性があり、どういうふうに進めるかを話し合う。
お昼をだいぶん過ぎてイタリアレストランへ。
その後、ニューミュージアム、ホイットニー美術館、そしてメトロポリタンへ。
メトロポリタン
*メトロポリタンの20世紀セクション
今回観たNYのコンテンポラリーアートシーンは、ほとんどがクズ同然だった。最後に観たメトロポリタンのゴッホやセザンヌ、
マネ、モネなどが圧倒的にいいと思うのは、古い考え方なんだろうか。


4月15日

朝5時半に起床。朝の飛行機でピッツバーグに行く。大舘さん、NYの画廊ルーリングオーガスティンのバネッサ同行。
アンディウォーホル美術館に行く。キュレターのエリックシャイナーに会う。美術館をエリックの解説を聞きながら巡る。この美術館で私の個展をという企画があり、そのための下見。カーネギー美術館のキュレターも来ていた。なんでも、このウォーホル美術館での個展の時に、カーネギーでも別の個展をという話がかってにピッツバーグで起こっていたようなのだ。
ウォーホル美術館
*ウォーホル美術館にて
ウォーホル美術館を出て、エリックの車でレストランへ。到着すると、そこには、トム・ソコロフスキー、ビッキー・クラークがいた。他に写真コレクターも。トムはウォーホル美術館の館長で、かつてNY大学のグレイアートギャラリーの館長だった時、アゲインストネイチャー展の企画者のひとりだった。
1989年のこと。あの時以来の久しぶりの再会である。
ビッキーは、1992年か93年に、カーネギー美術館で個展をしたときのキュレターだった。ビッキーとも久しぶりの再会である。
食事後、カーネギー美術館を巡り、一路空港へ。ところが、交通渋滞に巻き込まれ、5時半のフライトにもかかわらず、空港到着は5時13分。全速力でゲートまで。時差ぼけと早起きでふらふらのところにこの全力疾走はつらかった。


4月14日

朝から猛勉強。英語の添削を受けたので、リズムが狂ってしまった。日本でだいぶんスピーチの練習をやったのに、やり直しと言う感じ。ぎりぎりまで、ジェットラグの眠さと戦いながら、ひとりでホテルの部屋でがんばる。
6時から約1時間の講義で、最後に私が三島由紀夫らしき人物に扮して演説するビデオ作品を見せて、無事終了。
その後、パーティ。それが終わったら、私のNYの画廊スタッフ、コレクター達とレストラン。
あとで聞いた話によれば、ドナルドキーン先生は、「ミシマ」ビデオの途中で退席なさったとのこと。市ヶ谷の事件はキーン先生には絶対に話題にしたくない心の痛手なのである。楽屋ででも、私はキーン先生に「今日の内容は先生に叱られるかもしれません」とお話していた。やはりきっと「叱られる」内容になったのだろう。覚悟の上での私なりの講演会内容であったが、やはり悲しい。


4月13日

NYは春で、緑の新葉と桜の花の色の組み合わせが美しい。桜が多いのに驚く。ただしソメイヨシノではなく、ボタン桜と思われる大きな花。
午後、ホテルロビーでコロンビア大学ドナルドキーン日本文化研究センターの青木さんと会う。一色事務所の大舘も同行で、大学に向かう。
コロンビア大学の桜
*コロンビア大学構内の桜
大学で、キーンセンターの局長フルーグフェルダー先生から、明日のレクチャーのための英語原稿の添削を受ける。内容ではなく、アメリカ人にわかりやすい英語やイントネーションの指導。たとえば、「明治」は「メイージー」と言わないと理解が難しいとか‥‥。
夜、ジョンウェーバーさんのお宅でウェルカムパーティー。ドナルドキーン先生もご出席、今年88歳だとか。ウェーバーさんの奥様は、日本の古典美術の大コレクターで、「インプレッション」という日本美術の雑誌の編集もつとめておられる。家にもところ狭しと日本美術のコレクション。
ウェーバーさんのパーティは、美味のワインが出るので有名で、それを楽しみに来る人も多いと、冗談半分でフルーグフェルダー先生が笑いながら教えてくれた。


4月12日

ホテルからのNY
伊丹から成田経由でアメリカに行く。
機内でいきなりシャンパンのグラスをひっくり返す。
夕方にNYに到着。
*写真はホテルの窓から撮った春のNY


アサヒカメラ

2010年5月号

連載鼎談 今日の写真2010 ⑤ 美術館で展示される「写真らしい写真」
ゲスト/森村泰昌 レギュラー/倉石信乃 ホンマタカシ
pp.183-187

展評’10 ⑤ 森村泰昌:なにものかへのレクイエム―戦場の頂上の芸術
評:日高優 pp.188-189