月別アーカイブ: 2014年6月

2014/06/26

展覧会情報: Manifesta10

今年4月にエルミタージュ美術館にて撮影を行い、制作した森村の新作が展示されます。
ヨコトリのテーマにも深く関わる作品になっています。
ロシアに行かれる方はぜひ、ヨコトリと合わせてぜひ足をお運びください!

展覧会名: Manifesta10
会期: 2014年6月28日~10月31日
会場: エルミタージュ美術館(ロシア、サンクトペテルブルク)
エルミ参考写真


エルミタージュ


2014/06/25

ヨコトリ日記 No.2: 6月14日~25日

6月14日、
横浜美術館にて、ヨコハマトリエンナーレ・サポーターの皆さんへ、ヨコトリのコンセプトを説明する会を催す。主に、来場者への作品解説を担当してくださる方々が対象。数日前から、なにをお話するか、いろいろと考えていたが、まったくうまくまとまらない。当日も午前4時に起床。いろいろ考えるが、どうもよろしくない。言いたいことが多すぎるのかもしれない。ついになにもまとまらないまま、会場へ。「まとまりません」と最初に宣言。すこし気が楽になり、いろいろなお話をする。大丈夫だっただろうか。皆さんが作品解説するための役に立つ情報をしっかりお伝えできただろうか。

6月15日
午前中、中高生対象の「ヨコトリ・夏の教室」受講者、約20名にお話をする。
ホテルで、午前3時に起床、また、お話の内容を模索する。「作品」と「商品」はどう異なるか。この問題を、簡単な言葉で解説する。これがもっとも大事なことかという結論にいたる。

お話を終えたあと、みんなでまだなにも展示されていない美術館を見学。
みんなとわかれて、ヨコトリチームと様々ミーティング。
午後は、ひきつづき会議。釜芸の上田假奈代さん来訪、ミーティング。
音声ガイドの打ち合せほか取材もこなし、終了は9時前。

6月16日
午前、東京で某放送局との打ち合せ。約2時間いろいろ話す。
午後、芸術新潮のヌード特集で、木下直之さんと対談。対談前に、都内の公共裸体彫刻を見学。

この日、重いキャリーバックを持って慣れぬシューズで歩いたせいか、数日後右足くるぶしが痛みだし、整形外科へ。テーピングして足が動かぬよう固定。一週間くらいは、安静をと言われる。
マイケル・ランディ作「Art Bin」への参加のお願いをメールなどにて開始する。
解説パネルやガイドブックのための執筆や、メールインタヴューなどへの応答にあけくれる。


特別講義@京都市立芸術大学

森村泰昌特別講義
「横盗り物語/ヨコハマトリエンナーレに託すもの」

日時:2014年7月7日 17:00-19:00
会場:京都市立芸術大学 中央棟2階 講義室1(L1)
*参加無料 (事前申し込み不要)

森村が母校・京都市立芸術大学にてヨコハマトリエンナーレについて講演を行います。
学外の方も参加可能ですので、ご希望の方は直接会場へ足をお運びください。

京芸特別講義140707


2014/06/23

ひととき

2014年7月号 (インタビュー)

この熱き人々――35 森村泰昌
文・吉永みち子

pp.40-43


月刊ギャラリー

2014年6月号

NEWS
ヨコハマトリエンナーレ2014
参加作家と展覧会の全容を発表!
p.97


2014/06/18

本日よりヨコトリ日記  No.1:2014年6月1日から11日

ヨコハマトリエンナーレ開幕まで、2ヶ月を切った。
4月に開催した第四回記者会見を終えて後、スタンリー・ブラウンからトリエンナーレ事務局に直接連絡がはいり参加を表明。あきらめかけていたスタンリー参加がやっと決定した。ジョン・ケージのオリジナル楽譜も記者会見後にほぼ決定。タリン・サイモンもなんとか参加条件をクリアできそうである。こうして、まだ記者会見では発表されなかった重要な作家も次第に出品が可能になり、なんとか予想通りのラインナップが確定されそうで、ちょっと安心。
5月25日、福岡アジア美術館でトーク。司会は黒田雷児さん。6月5日、京都精華大学でトーク。6月9日、建畠さん来訪。資生堂「花椿」誌へのヨコハマトリエンナーレに関する寄稿のためのインタヴューのため。どんなことを書いていただけるか楽しみだ。

6月11日、大竹伸朗が作品を制作しているという大阪の工場に見学に行く。
巨大な作品だ。
大竹作品1
*写真1は大竹作品全景

まだこの作品に、蛍光灯やシャンデリアやミラーボールがつくという。
蒸気が出たり音がなったりもするという。船の廃材、世界各国で集めた絵はがきや家族写真、解体したフェリーの船着き場で出た廃材などの無数の素材が組み上げられて出来ている。
大竹作品2
*写真2は作品の部分写真

世界各国から「忘却物」が漂流し集積し、一冊の本のような形になった作品であるが、乗り物とも動物とも見える、想像力をかきたてる作品である。
作品の写真を見た私の知人のひとりは、これを「忘却の玉手箱」と評した。
大竹作品3
*写真3は作品の内部に仕組まれた小部屋。大竹が集めた世界各国の家族写真などがぎっしりと張り巡らされている。ここにシャンデリアや畳も持ち込まれるらしい。

マイケル・ランディの巨大な芸術のゴミ箱(=忘却の容れ物)にはじまり、大竹伸朗の巨大な忘却の玉手箱に終わるヨコトリ2014。
自分でいうのもナンだが、なかなかいいかもしれない。
大竹作品4
*写真4は大竹作品前でのツーショット